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2020/05/03

マルタバ/Martabak

マルタバ Bandung_West Java, 2020

お久しぶりです、こまめにアップしようとすると書き手がどんどん太るという恐ろしいブログです、こんにちは。
普段はテーマを思いついたら、それを集中的に食べて調べてとするのですが、
そんなことしたら取り返しのつかないこと(体型)になると、ゆっくりじっくり準備するしかなかったのが、今回のテーマです。

マルタバ/Martabak。

脂肪のかたまり、糖のかたまり、ジャンクの極み。
なのに抗えない、その一切れ。もう一切れ。さらにもう一切れ。

マルタバには2種類あります。
パンケーキ状の甘いマルタバはマルタバ・マニス/Martabak Manis(呼称の地域差は後述します)、
おかず系のマルタバはマルタバ・テロール/Martabak Telur(テロールは卵の意味)。
まずは、マニスの方から。

マルタバ・マニス Bangka_Bangka Belitung, 2019

たっぷり厚みのあるパンケーキ生地にたっぷりのマーガリン、それがマルタバ・マニスの基本。
この生地の、気泡の抜けた後の霜柱のような質感がマニスのシズル感、だと思っています。
生地をふくらませるのに、ベーキングパウダーを使うのが基本ですが、イーストもよく併用されているようです。
それによって、軽いふわふわ感だけではない程よい食感が生まれます。

鉄製のどっしりした鍋に生地を流し、表面にふつふつと気泡が上がってくるのを待ち、

マルタバ・マニス Bangka_Bangka Belitung, 2019

マルタバ・マニス Bangka_Bangka Belitung, 2019

外カリッ、内フワッと焼き上がったところに、
これでもかという量のマーガリンの塊を落として、溶かしながらまんべんなく伸ばしてゆきます。

マルタバ・マニス Bangka_Bangka Belitung, 2019

そこに、バナナ、チョコ、チーズ、ピーナッツ、白ごま、などなどお好みのトッピングを。

マルタバ・マニス Bangka_Bangka Belitung, 2019

で、仕上げに練乳をだーーーーっとかけ、パタンと半分に折り、外側にも追いマーガリンをし、完成です。

まるでシロップに浸したかのようなしっとりとした食感。
練乳の甘さ、チョコのビター感、ピーナッツのクランチーさ、チーズの旨味、それらをまとめるマーガリンの脂分。
一切れつまんで食べた、その後の指のべったり感。
カロリーが、とか、身体に悪そう、とか、それはもう当然そうなのですが、
マルタバの魅力というのは、この身体に悪そう加減というか、悪魔の食べ物的なところだと思っています。
ひとことで言うと「やばい」。

このマルタバ・マニスの発祥は、バンカ島だと言われています。


というか、
このマルタバ・マニス状のものはインドネシアに限らず、シンガポールやマレーシアでも食べられており、
ある時マレーシアが「これはマレーシア発祥」と発表し、インドネシアが反発ということがありました。
まあ、マレーシアVSインドネシアはこれに限らず時々やっているので、既視感あるとも言えますが、
決着のつけようがないものなので、今回はインドネシアにおいてのお話ということで。

バンカ島は錫の産地で、かつてその錫産業に従事するために中国から移民があった島です。
その時の流れと名残で、バンカには客家系華人が今でも多く暮らしており、
このマルタバ・マニスも客家系華人が作り出したものだと言われています。
ただ明確な記録が残っているわけではなく、年代やいきさつは、諸説ありというか、不明というか。

マルタバ・マニス、バンカでは元々ホック・ロー・パン/Hok Lo Panと呼ばれていたのだそうです。
ホック・ロー人の菓子、という意味だとか。
ホック・ロー/Hok Loは、この客家人同様このバンカ島に移民として入ってきた福建省出身の人々。
漢字では福佬、日本語読みだと「ふくりょう」となるようですね。
で、そのホック・ロー人の菓子ですが、実はホック・ローのひとは一切関わりがないと言われています。
あくまでも、客家人が作り出した食べ物で、
当時のバンカで客家より上にあったホック・ローの社会的地位にあやかろうとして名付けられただけなのだとか。

今でこそあれこれ色々トッピングされているマルタバ・マニスですが、
最初のホック・ロー・パンは白胡麻に白砂糖のみというシンプルな焼き菓子だったようです。

マルタバ・マニス Bandung_West Java, 2019

そしていつしか、ホック・ロー・パンは、元々あったマルタバ(今のマルタバ・テロール)の仲間として、
マルタバ・マニスと呼ばれるようになったのだそうです。
マルタバ・テロールについても後述しますが、マニスとテロール、全然違う食べ物なのです。
なのにどうして、ホック・ロー・パンはマルタバを名乗ることにしたのか。
それが調べても分からない。悔しい。ご存知の方がいたら是非教えていただきたいです。

そのマルタバ・マニスという呼称も、実は地域差があり、
西カリマンタンのポンティアナク/Pontianakではアパム・ピナン/Apam Pinangと呼ばれます。
アパムはイーストを使った米粉のお菓子、ピナンはバンカ島の中心地パンカル・ピナン/Pangkal Piangに由来します。
ピナンの菓子、というくらいの意味なのでしょうね。
また東ジャワ以東ではテラン・ブラン/Terang Bulanという名称が一般的です。
明るい月、を意味するテラン・ブラン。由来はその見た目であることは明白です。
一方、中部ジャワのスマラン/Semarangでは、クエ・バンドン/Kue Bandungと呼ばれているのだそう。
バンドンの菓子、という意味です。
実際、スマランに限らず、マルタバを売っている屋台でバンドンの地名を掲げているところはよくあるのです。

マルタバ屋台 Jakarta_2018

これは、バンドン発祥のマルタバがあるという意味では全くなく、
スマランでマルタバを売り始めた客家人が、
隣店舗で繁盛していたミー・バンドン/Mie Bandung(バンドン麺)屋の景気にあやかろうと、
自分たちも「バンドンの菓子」と名乗りだしたからだそう。
ホック・ローにしろバンドンにしろ、なんとも客家系の人々の商売における聡さが伺える話しです。

マルタバ屋 Bandung_West Java, 2019

こうしてマルタバ屋は、バンドンとバンカそれぞれの地名を掲げる二大流派ができたわけです。
その味に違いがあるのかについては、それぞれの見解が分かれるとこではありますが、
バンカ出身の知人は「他のところのより、バンカで食べるマルタバの方がしっとりしている」と言います。
生地がしっとりなのは、「油分で」しっとりだというのがさすがという感じ。

マルタバ・マニス Bangka_Bangka Belitung, 2019

ちなみに最近は、マルタバ・サンフランシスコとかマルタバ・シカゴとかも登場し、いったいなんのことやら。
トッピングも、ベーシックなものだけでなくベリー系が加わったり、ピザ風だったり、
生地もパンダンリーフで緑色だったり、レッドベルベッドだったり、自由型です。

以前、北スマトラの都市メダンでみかけたのは、マルタバ・ピリン/Martabak Piring。

マルタバ・ピリン Medan_North Sumatra, 2018

見ての通り、ホーローのお皿で焼くマルタバ・マニスです。

マルタバ・ピリン Medan_North Sumatra, 2018

マルタバ・ピリン Medan_North Sumatra, 2018

普通のマルタバ・マニスより小振りで薄型です。

また、発祥の地バンカのパンカル・ピナンのお土産屋で見つけたのはマルタバ・ティピス/Martabak Tipis。

マルタバ・ティピス Bangka_Bangka Belitung, 2019

薄くてパリパリの甘いおせんべいのようなマルタバ。美味しかったです。

さて、そろそろ、もうひとつのマルタバ、マルタバ・テロールを。

薄く伸ばした生地で、名前が表わす通りに卵、鶏肉、刻みネギを合わせたものを包み、揚げ焼きにしたもの。
作り方を動画でどうぞ。(なんか小さいけど、大きなサイズに出来ない…)



マルタバ・テロールのルーツは西側、アラブ地方。
サウジやイエメンあたりのストリートフードとされるムタバ/Mutabbaqが原型だと言われています。
アラブの言葉で「折り畳む」という意味らしいムタバがインドネシアに伝わり、マルタバとなったそう。

アラブ地方にルーツとはいえ、恐らくインドネシアに持ち込んだのはインド系移民でしょうね。
そして、ジャワよりもスマトラに先に入ってきたのではないかと。
スマトラで食べるマルタバ・テロールは、ジャワのよりも西側に近い気がします。
(オリジナルを知らないので、印象ベースで言ってます、笑)

マルタバ・テロール Batam_Riau Islands, 2019

シンガポールの対岸、バタム島で食べたマルタバ・テロール。

マルタバ・テロール Batam_Riau Islands, 2019

マルタバ・テロール Batam_Riau Islands, 2019

ここは、店自体がマルタバ屋兼インド料理屋という感じで、
具のお肉も、ヤギ、マトン、鶏、シーフード、マッシュルームなどから選べるようになっています。
そして、アチャール(野菜の浅漬け的なピクルス)とカレーソースがついてきます。
このカレーソースをびゃーっとかけていただくんですね。

マルタバ・テロール Palembang_South Sumatra, 2019

こちらは南スマトラのパレンバンで食べたマルタバ・テロール。
やはりカレーソースがかかっていて、中の卵は溶いてないタイプ(これはお店による気がします)。

いずれも、様々なスパイスでしっかり味付けされた具とソースという印象。

一方、ジャワのマルタバ・テロールはというと、これは先のクエ・バンドンで登場したスマランが最初のようです。
スマランは中部ジャワ北岸の都市で、古くから交易で栄え、それゆえに外国人も多く居住していた街。
そんなスマランのアラブ系(インド系という説も)移民が作り始めたマルタバは、
ジャワの人々の嗜好に合わせて、よりあっさりとしたものに変化したのだと言われています。

マルタバ・テロール Bandung_West Java, 2020

現在、ジャワの各地で食べられているマルタバ・テロールは基本的にこのスマランの流れのもの。
使われる肉は鶏か牛、スマトラのマルタバで多用されたスパイスはごく控えめになり、
より旨味があると鶏卵が家鴨卵に変化したり、ソースがあっさりとした甘酸っぱいタレになったり。
刻みネギだけは、変わらなかったようです。

マルタバ・テロール Palembang_South Sumatra, 2019

わが家がマルタバを買うとき、マニスかテロールどちらかだけ、というのはないのです。
どっちも買います。塩っぱいと甘いの法則で。
毒食らわば皿までの法則かもしれないですが、とにかく、両方買ってこそなのです。

もうひとつ、明確な答えがわからないマルタバの謎があります。
「マルタバ屋台はなぜ夜なのか」

マルタバを売る屋台は、だいたいマニスもテロールも扱っているのですが、
基本的に夕方になると店を開き、夜中まで営業します。
人々がマルタバを食べるタイミングも、当然夕方から夜、それも結構遅い時間が多いのです。

マルタバ・マニス Bandung_West Java, 2019

これは、
バンカの華人の食生活サイクルに基づき、ホック・ロー・パンの時代から夜に売られていたのだという説や、
マルタバ屋は屋台が基本なので、商店なりオフィスなりが昼間の営業を終えた後の敷地で営業するからという説、
高カロリーなものは夜に食べたくなるからという、ホント??という説まで。
ただスマトラの、オリジナルに近いマルタバ・テロールを売る(マニスは取り扱わない)店では、
別に朝でも普通にマルタバ・テロールが食べられます。
なので、マニスの習慣に引っ張られたか、それとも「屋台だから」が正解なのか、という感じですね。

マルタバ・マニス Bandung_West Java, 2020

年に数回お仕事を一緒にさせていただく会社があります。
そこの現場で、どうしても作業が押して押して押してしまうと、
てっぺんが近づくあたりで、マルタバの差し入れがあります。夜中のマルタバ。
「もうそんな時間か」というのと「こんな時間にこんな高カロリー」というのと「禁断の…」というのが混ざり合った気持で、

一切れ。もう一切れ。ついついさらにもう一切れ。




2019/03/22

麺/Mie ②

バクミー・ホシット Jakarta, 2019

麺です。
以前に一度、インドネシアの麺についてまとめてるので、先にその記事をご参考いただければ幸いです。

今回はご当地麺を、勢いにまかせてだだだだっと。


この丸の範囲内で。
このエリアは、比較的華人の影響の強いエリアでもあり、それゆえにご当地麺が豊富です。

まずは、シンガポールのすぐ対岸のバタム/Batamから。

バタム

ミー・レンディル Batam_Riau Islands, 2019

最初のご当地麺、ミー・レンディル/Mie Lendir。

バタム島の隣のビンタン/Bintan島がそもそもの発祥の地のようです。
ジャワからの移住者が最初に作ったのだとか。

麺は普通のたまご麺、具は茹でたもやしとコロンとゆで玉子というシンプルさ。
この麺は、かかっているタレ(スープではない)が特徴。

ミー・レンディル Batam_Riau Islands, 2019

とろみのあるタレは、ピーナッツと潰したサツマイモを使っています。
ピーナッツは微かに粒感を残し、サツマイモはなめらかにマッシュされていて、食感はほぼなし。
ただ、優しい甘さはサツマイモに由来するのでしょう。
ゆるりとマイルドなタレに、添えられたグリーンチリを塩梅するとメリハリがでていい感じです。

ピーナッツのタレでは、もうひとつ、ジャワでも見かけたことのない麺がありました。

サテ・ミー Batam_Riau Islands, 2019

サテ・ミー/Sate Mee。店によっては、ミー・カチャン/Mie Kacangとも。カチャンはピーナッツのことです。
粒感も増し、コクのあるこのタレは確かにサテのピーナッツソースを思わせます。

中国の廈門に沙茶麺というのがあり、それは、
サテのピーナッツソースを、華人たちが故郷の広州や福建に持ち帰り、そこで麺化したものなのだそうです。
ただ、もっと汁っぽいみたいですね。
インドネシアから渡って沙茶麺になったものが、またインドネシアに戻ってきて、
その際に「サテって言ったら、汁じゃないだろ、タレだろ」という具合にこういう形になったのかも?
とも思いますが、真相は不明です。

サテ・ミー Batam_Riau Islands, 2019

具は、歯ごたえよく茹でた空芯菜やもやしに、エビやイカなどのシーフード。油条がつくのがそれっぽいです。

もうひとつ、バタムで出会った麺がこちら。

ミー・タレンパ Batam_Riau Islands, 2019

ミー・タレンパ/Mie Tarempa。
タレンパというのは、リアウ諸島州のアナンバス/Anambas諸島の地名で、つまり本来はそちらのご当地麺です。

アナンバス諸島

南シナ海に浮かぶアナンバス諸島。
このアナンバスより更に北東に行ったナトゥナ/Natuna諸島に行ったのですが、
恵まれた漁場であるため、香港を含む中国方面への魚の出荷が活発で、
どこの陸地からも遠い立地でありながらも、予想以上に中国系の商売人がいたのが印象的。

おそらくアナンバスも似た環境にあり、それを背景にご当地麺が生まれたのかもしれません。

漁業の地らしく、魚がベースで、唐辛子と胡椒でダブルにピリッとさせたトマト風味のスープ。
海魚には酸味を利かせる、というのはインドネシアの他の地域にも共通しますね。

ミー・タレンパ Batam_Riau Islands, 2019

ミー・タレンパは基本全て「ゴレン/Goreng」つまり「炒め」と言われるのですが、
その中で「ドライ」「ウェット」「スープ」を選ぶようになっています。写真は「ウェット」。
この感じは、ミー・アチェ/Mie Acehに似ています。

先のナトゥナ諸島で意図せず注文したミー・ゴレンも同様で、ゴレンと言いつつ汁気のある状態で出てきました。

ナトゥナ諸島

ミー・ゴレン Natuna_Riau Islands, 2019

色が悪いですが、これは光りのせい(泣)。麺は普通のたまご麺です。
刻んだ青菜と裂いた鶏肉というシンプルな具材ですが、八角などのスパイスの風味が効いていて、
予想外に美味しかったひと皿。

スパイス使いと言えば、ナトゥナから南東へ行ったポンティアナク/Pontianakの麺。

ポンティアナク

思い出すとうっとりしてしまうポンティアナクの食べ物の中でもふれた、クエ・キア・テン/Kwe Kia Theng。

クエ・キア・テン Pontianak_West Kalimantan, 2018

豚肉+臓物の旨味とケチャップの風味、その奥に微かに感じる八角や丁字が心憎いスープ。
ポンティアナクは広州福建系華人が多いインドネシアにあってちょっと珍しい潮州系華人の多い街。
その影響だと思うのですが、米粉使いが他の地域より顕著で、この麺もつるんとした喉ごしの幅広米麺です。

クエ・キア・テン Pontianak_West Kalimantan, 2018

ルーツ違いでいくと、バンカ/Bangkaの場合は客家系華人がメインの島。

バンカ島

このバンカ名物の麺として、でも地元ではなくジャカルタで出会ったのがバクミー・ホシット/Bakmi Hosit。

バクミー・ホシット Jakarta, 2019

この名前は「美味」を意味する客家の言葉 ”Ho sit” に由来するのだそうです。
(Ho sitは「好食」なのだと、ツイッターで教えていただきました。感謝)

一見普通の鶏肉使いのバクミーに見えるのですが、擦った白胡麻を使っているのが特徴。
ひと口食べてみて「あ、」と気づく程度の、決して主張しすぎない胡麻加減。
そこに、フィッシュボール、練り物、茹でた青菜ともやしが具に加わります。

バクミー・ホシット Jakarta, 2019

たっぷり散らされた揚げシャロットの香りもよく。
そして、そこに絞るのがジュルック・クンチ/Jeruk Kunciと呼ばれる柑橘類。カラマンシーですね。

ジュルック・クンチ Jakarta, 2019

今回のご当地麺圏では、このカラマンシーをよく使っていました。
ジャワではあまり使わないんですよね、不思議と。
爽やかな香りと酸味が味を引き締めてくれます。

一方、バンカ島の現地で食べたバクミーはこちら。

ジャ・ミエン Bangka_Bangka-Belitung, 2019

バンカではバクミーのことをジャ・ミエン/Ja Mienとも呼びます。
ジャ・ミエン自体は、茹でもやしと豚ひき肉を具としたシンプルな麺なのですが、そこに添えるスープが特別。

タフ・コッ Bangka_Bangka-Belitung, 2019

魚のすり身を豆腐に挟んだタフ・コッ/Tahu Kok。すり身団子や湯葉なども一緒に入っています。
これも、バンカ名物。

このすり身に使われるのはサバ科のサワラ。インドネシアではテンギリ/Tenggiriと呼ばれます。
そのテンギリを使った麺で素晴らしく気に入ってしまったのが、こちら。

ミー・コバ Bangka_Bangka-Belitung, 2019

バンカ島のコバという町の名物麺、ミー・コバ/Mie Koba。
テンギリを使った甘めの出汁、茹でたもやしと香りのいい葉セロリ、揚げシャロット。
そこに、カラマンシーをぎゅうと絞り入れると、旨味と香りと酸味で思わず唸る美味しさ。

ミー・コバ Bangka_Bangka-Belitung, 2019

先日のラクサの記事の中にも書いたラクソ/Laksoの出汁もテンギリです。

ラクソ Bangka_Bangka-Belitung, 2019

このラクソもカラマンシーを絞ることで美味しさ更にアップ。
ミー・コバもラクソも、シンプルな美味しさは何度でも食べたくなりますね。
やはり、青魚系の出汁というのは強いなあと思います。

最後、南スマトラに上陸してパレンバンの麺を。

パレンバン

パレンバンに来たら外せないご当地麺と言えば、ミー・チェロル/Mie Celor。

ミー・チェロル Palembang_South Sumatra, 2019

ココナッツミルクにエビの旨味がぎゅっとなった、滑らかでいて濃厚なコクのある麺です。
具は茹でもやしと茹で玉子、揚げシャロットとワケギにエビの身をぱらり。

ミー・チェロル Palembang_South Sumatra, 2019

この旨味×滑らか、なソース(スープとは言えない)は、ほぼカルボナーラだと思います。すごく美味しい。

おまけで、パレンバンのバクミー。

バクミー Palembang_South Sumatra, 2019

豚ひき肉の汁別麺で、なにが特別というわけでもないのですが美味しかったバクミーです。
幅広麺がしっかりとした歯ごたえで。
ただ、ボリュームがすごく、食べても食べてもなくならなくて(気のせい)大変でした。

たいがいの麺にはもやしがつくんですよね。ジャワでもなくはないですが、ここまで定番ではない感じです。
しゃきっとしたもやしの歯ごたえは、確かに麺料理によく合います。

バクミー Palembang_South Sumatra, 2019

ということで、駆け足のご当地麺。
ジャカルタで食べられるものもありますが、やはり現地で食べるのが至福ですね。