2017/03/23

クエ・プトゥ/Kue Putu

クエ・プトゥ Solo_Central Java, 2017

中部ジャワを旅行中に、懐かしいおやつを見つけました。

クエ・プトゥ/Kue Putu。米粉と椰子砂糖を使った素朴なお菓子。

クエ・プトゥ売り Solo_Central Java, 2017

こんなクエ・プトゥ売りも、最近じゃあまり見かけなくなりました。

クエ・プトゥは指先でつまめるほどの大きさのお菓子。
米粉に、パンダンの葉で香りをつけた水を少しずつ加えて細かなそぼろ状にし、
それを椰子砂糖と一緒に竹の筒に詰めて、蒸気で蒸しあげ、ココナッツをまぶして食べます。
インドネシアをはじめ、マレーシアやフィリピンでもみられるこのお菓子のルーツはインド。
タミル語でプットゥ/Puttuと呼ばれる、
インド南部やスリンカ辺りで朝食によく食べられているものがオリジナルなのだそうです。

米粉をそぼろ状にして筒で蒸すという手法は同じで、
ただ、本家ではサイズがより大きく、ココナッツはまぶすのではなくレイヤー状にして一緒に蒸すのだそう。
またそのココナッツがカレーなどに代わったり、プットゥにもスパイスで風味付けがされていたりするのだとか。
一度、食べてみたいです。

クエ・プトゥもそうですし、それ以外の料理でも同様なのですが、
インドネシアごはんに見られるインドからの影響というのは、往々にしてインド南部からのものです。
これは恐らく、海洋交易をはじめ、海経由での往来が基本だったからなのだと思うのですが、
インドネシア西部にみられるココナッツミルク使いなども、南インドの影響なのだそうでうです。

クエ・プトゥ Solo_Central Java, 2017

で、本家では大きなサイズなクエ・プトゥ。
インドネシアでは小さな竹筒でちょこっとずつ作られます。

水を加えた細かいモロモロの米粉(パンダンの葉で緑の色がついている場合もあります)を竹筒に詰めます。

クエ・プトゥ Solo_Central Java, 2017

間に刻んだ椰子砂糖も入っています。
蒸されて膨らむので、あまりぎゅぎゅっと詰めすぎないように。

クエ・プトゥ Solo_Central Java, 2017

で、蒸す。
この下の台には一定間隔で穴があいていて、そこから蒸気が出ています。
その上に、先ほどの竹筒を置いて、しばしスチーム。

使っていない穴に指す駒みたいなのがかわいいですね。

クエ・プトゥ Solo_Central Java, 2017

で、蒸し上がったら、筒の底からすぽんと押し出す。
素早すぎて、ちゃんと写りません(笑)。

クエ・プトゥ Solo_Central Java, 2017

すぽぽん。
「写らない…」と言ったら、おっちゃん、「こうか?」とちょっと素振りしてくれました。
でも、やっぱり写らない(もういいです…笑)。

で、ここに刻んだココナッツをまぶします。
このおっちゃんは、他に、粉末ミルクをぱらっとかけていました。

ほかほかのクエ・プトゥ。つるんと柔らかくて、椰子砂糖の滋味深い甘みが沁みます。

クエ・プトゥ Solo_Central Java, 2017

夜のお散歩中に出来立てのクエ・プトゥに出くわして、買わずにいられるはずがないじゃないですか。
というお話でした(違)。



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