2026/01/08

マナドの食卓③

マナド料理の素 Manado_North Sulawesi, 2025

マナドの食卓、今回と次回は実践編です。
滞在宿のキッチン担当のママと、知人の伝手でお願いしたフードスタンドをやっているママ、
この二人に料理を教わったのですが、それぞれレッスンを合わせて、プロテイン編とベジ編とします。

まずは、プロテイン編。

その前に、マナド料理の素を確認しておきましょう。
マナドごはんは基本、この「マナド料理の素」での味付けになります。これだけ揃えておけば大丈夫。
レシピの掲載はしませんが(いつもざっくりだから)、
実際のところ、作るときの分量は各人が「このくらいが美味しそう」と思う加減でいいのです。
それよりは、さくっと作れそう、と思えるところがマナド料理の魅力のひとつではないかと思います。

マナド料理の素(写真左から):
クマンギ/Kemangi(レモンバジル)
シャロット/バワン・メラ/Bawang Merah
ニンニク/バワン・プティ/Bawang Putih
カラマンシー/ジュルック・カストゥリ/Jeruk Kasturi(チュイ/Cuiとも)
生姜/ジャへ/Jahe
ターメリック/クニット/Kunyit
唐辛子/Cabai(写真はクリティン/Keritingと呼ばれる辛さ控えめのもの)
キャンドルナッツ/クミリ/Kemiri
レモングラス/セレ/Sereh
パンダンの葉/Daun Pandan
コブミカンの葉/Daun Jeruk
長ネギ/Daun Bawang
写真に写ってないけど、
ターメリックの葉/Daun Kunyit
ミントの葉/Daun Mint
トマト/Tomat

今回は使わなかったですが、肉料理にはガランガル/Galangal/Lengkuasも使うそう。

調味料は、塩と、化学調味料をお好みで。
ドライスパイスは胡椒程度でしょうか。

いずれにしても少なくともインドネシアにいたら、手に入れやすいものばかりではないでしょうか。

マナド料理の素(葉) Manado_North Sulawesi, 2025

マナド料理の素(ペースト) Manado_North Sulawesi, 2025

ハーブ類:クマンギ、レモングラス、コブミカンの葉、ネギ、ターメリックの葉
ペースト系:シャロット、ニンニク、生姜、ターメリック、唐辛子、キャンドルナッツ
これらが、マナド料理の基本の味付け、ウォク/Wokuと呼ばれるものです。
ハーブでは、オプションでミントやパンダンの葉も加わります。

葉ものはザクザクと刻んで。レモングラスは香り出しなので叩いて縛っておきます。
パンダンやターメリックの葉は、刻んでもいいし、レモングラスのように縛ってもいいし。
これは、どのくらいの強度で風味を出したいかと、調理法に合わせる感じです。
根っこ系と唐辛子、キャンドルナッツはペーストにします。
ちょっとオイルや水を足して、ブレンダーにかけてしまって大丈夫。

この下準備をしておけば、あとは早いです、マナド料理。

では早速、ツナのウォク・ブンクス/Woku Bungkusから。
他の地域でペペス/Pepesと呼ばれる、バナナの葉で包んで蒸し焼きにした料理です。

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

フレッシュなツナを小さく切り、下処理として、カラマンシーの果汁と塩をからめておきます。
カラマンシーはインドネシア各地で、いろんな名前で呼ばれる柑橘ですが、
マナドではシンプルにジュルック・イカン/Jeruk Ikan=魚の柑橘、と呼ばれていました。
魚の臭みを取るために柑橘を使うのはよくありますが、マナドではカラマンシーにその役目が与えられ、
そして、それ以外では使うことはないねえ、と言われました。

下処理したツナをさっとすすいでから、ペーストとハーブのウォクと和え、塩とお好みで化学調味料を。
あとは、適量をバナナの葉に包んで、蒸し、そして蒸しあがったのを焼いて、香りよく仕上げます。

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

ウォク・ブンクス Manado_North Sulawesi, 2025

はい、美味しい。

この時は、バナナの葉で包むという一手間をかけていますが、これ、普通に炒め合わせてもOKです。
マナド食堂などでよく見るアヤム・ウォク/Ayam Wokuと呼ばれる料理は、
この料理のツナを鶏に変えて、この調味料を使って中華鍋で炒め合わせたものです。
そのアヤム・ウォクのアレンジ、ほぼ同じ手順ながらココナッツミルクを足したものが次。

アヤム・トゥトゥルガ/Ayam Tuturugaです。

アヤム・トゥトゥルガ Manado_North Sulawesi, 2025

アヤム・トゥトゥルガ Manado_North Sulawesi, 2025

熱した油にレモングラス、パンダンの葉、ターメリックの葉、コブミカンの葉を入れ、
ペーストのウォクを入れ炒めます。
香りが立ったら、食べやすい大きさに切った鶏肉を加え、ココナッツミルクを適量加えて煮たてます。
火が通ったら塩で味を整え、仕上げに刻んだネギとミントを加え、ざっと混ぜ合わせたら出来上がり。

アヤム・トゥトゥルガ Manado_North Sulawesi, 2025

はい、これまた美味しい。

この二つは滞在していた、ダイバー用の宿のキッチンで教えてもらったもの。
お昼の準備がてらに、あれこれメモをしながら調理していたのですが、途中で、
「え、早くに食べてチェックアウトしたいお客さんがいるの?あと1時間切ってるじゃない」となり、
そこから超特急に動き出したキッチンで、わたしは生徒というより、アシスタントのような扱いになりました。
それも結構面白かった。

次の魚料理ふたつは、フードスタンドをやっている別のママに教わったもの。
ウォクのぺーストが、水や油を加えずに細かいみじん切りになっていたのがこのママの特徴かな。

ウォク Manado_North Sulawesi, 2025

ウォク Manado_North Sulawesi, 2025

宿では、外国人客が多いことを配慮して、辛味のマイルドな長くてチリチリとした唐辛子を使っていましたが、
こちらのママは地元のお客さんに向けて作る人なので、小粒でしっかり辛い唐辛子が入っています。

では、まずは白身魚を調理します。料理名を聞かなかったんですよね。白身魚のウォク煮ということで。

トマト Manado_North Sulawesi, 2025

ここで、トマトの登場です。崩れやすいように小さめに切ります。

下処理した魚 Manado_North Sulawesi, 2025

なんだろう、赤いグルーパーかな。魚の種類に詳しくなくて恥ずかしいです、汗。
ここでもやはり、カラマンシーの果汁と塩で下処理をしておくのを忘れずに。

ハーブ Manado_North Sulawesi, 2025

ハーブたちはこんな感じで。ネギだけ小口切りですが、あとはざっくりです。
手前から、パンダン、クマンギ、ネギ、ターメリックの葉、コブミカンの葉、レモングラス。
(コブミカンの葉は手前のクマンギにも混ざり込んでます)

ではいざ。

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

油を熱したところに、みじん切りの唐辛子たちと、トマトを入れます。
トマトに火が通ったあたりでガシガシと潰し、そこにハーブ類を入れ、ざっと混ぜあわせます。

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

そこに、下処理をした白身魚を入れ、水適量と塩(お好みで化学調味料)を加えて煮たてます。
強火です。

そして、魚に火が通り、煮汁が少なくなってきたら出来上がり。

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

大きめのハーブ類はよけて食べてくださいね。
これも美味しいんだ!

それから、お魚でもう一品。

酸っぱい魚のスープは、インドネシア各地の沿岸部ではごく一般的な料理です。
海魚の臭み消しに酸味を使うことがインドネシアでは広く好まれ、それは下処理からも伺えますが、
酸っぱい魚のスープもその一例。
その、酸っぱい魚のスープのマナドバージョンです。

使う魚は、小さめのアジ。

酸っぱい魚のスープ Manado_North Sulawesi, 2025

酸っぱい魚のスープ Manado_North Sulawesi, 2025

下処理はこちらも同様に。
そして、それを鍋で茹でます。

酸っぱい魚のスープ Manado_North Sulawesi, 2025

そこに、ざく切りのトマト、ハーブ類(レモングラスは叩いて)、シャロット、唐辛子、を加え、ひと煮たち。
魚に火が通って、塩で味を整えたら出来上がり。

酸っぱい魚のスープ Manado_North Sulawesi, 2025

ここでは、トマトが酸味担当。
ハーブたちも臭み消しに一役買っていて、さっぱりとしたスープになりました。
出来上がりのトマトの煮崩れ具合から調理時間がどのくらいかが伺えると思うのですが、あっという間です。

調理しながらママが、
マナド料理は早いのよ。パダン料理を習ったこともあるけど、もーあれは時間がかかりすぎ!
と笑いながら言っていました。

なんか、ますます作れそうな気がしきませんか。

白身魚のウォク煮 Manado_North Sulawesi, 2025

そんなマナド料理、次回はベジ編です。

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