2025/11/04

マナドの食卓①

ブブル・マナド Manado_North Sulawesi 2025

2025年はマナドにも行っていたのでした。
インドネシアに住んでいる日本人にも、マナド料理のファンは多いですね。
スパイス控えめ、魚の旨味+野菜も多め、唐辛子がっつりでごはんがすすむ(なんならビールもすすむ)。
日本人の口にもあいやすく、親しみやすいのがマナドのごはんだと思います。わたしも大好きです。

先に書いたスマトラのアチェと違い、スパイスはほぼなし、フレッシュハーブあってこそなのがマナド料理。
改めて「インドネシア料理」なんて、大きく括れるものはないなと思うくらい、違います。

ということで、まず、その背景からちょっとみてみましょう。


マナドは、スラウェシの北端。
インド洋を通ってやってくる西側世界の風を真っ先に受ける位置のアチェに対し、
マナドはインドネシアの東西の幅の真ん中あたり、そしてフィリピンのすぐ近くという位置です。
交易という観点で見ても、大航海時代以前からアラブや南アジアの貿易商との接点があったアチェと異なり、
マナドは、スペインがクローブをテルナテからマニラに運ぶ際に、中継地として活用されたという経緯があります。
スパイスの活用術をもたらしたアラブ・南アジアに対し、スペインがもたらしたのは唐辛子とトマト。

南米原産の植物を持ちこんだスペイン。
マナドにはかなり早い時期にこのふたつの植物が入ってきていたのではないかという気がします。
(あとインゲン豆も結構早かったんじゃない?とちょっと思ってます)
もちろん今では、唐辛子とトマト(インゲン豆も)はインドネシア津々浦々まで浸透しているので、
よその地域と比べてマナドがことのほかどう、という文献や根拠があるわけではないのですが。
なんとなく、印象です。

なんにせよ、唐辛子もトマトも、マナド料理には欠かせません。

市場の表示 Manado_North Sulawesi 2025

マナドの市場に行くと、大きく「BARITO」という表示がされています。
BAはBAwang /バワン=シャロットやニンニク、ネギ類
RIはRIca /リチャ=唐辛子(インドネシア語ではチャバイ/Cabaiですが、マナドではリチャと呼ばれます)
TOはTOmat /トマト。
マナドの料理の必需品であるこれらの売り場を示しているのです。

マナドの市場 Manado_North Sulawesi 2025

マナドの市場 Manado_North Sulawesi 2025

山と積まれた唐辛子、トマト。見えますか。

ダブダブ Manado_North Sulawesi 2025

マナドごはんといえば、のダブダブ/Dabu-dabuは、まさにBARITOを使ったシンプルなサンバル。
トマトと唐辛子とシャロットを刻んで塩とライムを絞ったものです。さっぱり辛くて、海の幸などにぴったり。

市場に戻りますが、マナドの市場は楽しいです。野菜の種類も豊富で、そしてとにかくよく育っています。

マナドの市場 Manado_North Sulawesi 2025

マナドの市場 Manado_North Sulawesi 2025

マナドの市場 Manado_North Sulawesi 2025

どっしり大きなパパイヤ、つやつやのアボカド、山と積まれたかぼちゃに、どんだけ大きいの?という筍。

スラウェシ島の他の地域と異なり、マナドを含む北部とさらに北の島々には火山が連なっており、
その火山性の肥沃な土壌が、農業を通じて豊かな恵みをもたらしています。
そのため、オランダ植民地時代のマナドは、コーヒーを中心とした農作物の栽培と集積地とされていました。

そしてその時に、農園運営・管理要員として、オランダが積極的に登用したのが海南人でした。
オランダは、労働力として、監督者として、中国大陸からの移民を活用したと言われますが、
特に海南人は、農業技術と農園運営能力に秀でるとされていたのだそうです。

後年、コーヒーの生産量が減少したのちには、北スラウェシのこの地域はココヤシ栽培が中心となり、
海南人の子孫たちはこのココヤシ栽培において特権を付与され、コプラ事業で財をなしたのだと言われます。

ちなみに、マナドのココヤシは、すごいです。
飛行機の窓から見下ろすと、眼下一面にココヤシだったりします。

ココヤシ Manado_North Sulawesi 2025

 ココヤシ Manado_North Sulawesi 2025

私的飛行機の離着陸の時に見える景色にココヤシが多い地域3トップというのがあり、
中部ジャワ南部のジョグジャカルタ、西スマトラのパダン、そして北スラウェシのマナドなのです。
ジョグジャカルタのココヤシは、椰子糖の生産などに当てられるのでしょう。
西スマトラのココヤシは料理にも活用されるココナッツミルクになります。
マナドのココヤシは、ココナッツオイルを生産する原料としてのコプラです。
換金作物としてのココヤシ、ココナッツなので、砂糖やミルクなどへの転用は基本しない印象。
マナドの料理にはココナッツミルクを使ったものはあまりありませんし、
市場に並んでいた立派なパームシュガーは、アレン椰子から作られたものなのだそうです。

アレン椰子糖 Manado_North Sulawesi 2025

ココヤシからは作らないの?と尋ねたところ「砂糖はアレンでしょ」と言い切られました。
徹底してるな、と感心しました。
山も近いマナドなので、植生としてアレンもたくさん生えているというもあるのだとは思いますが。

さて、海南人です。
インドネシア華人のルーツで、広州、福建、客家、潮州はある程度は認識しているのですが、
海南系華人について詳しく見聞きすることは稀です。
わたしの中で、海南華人のイメージは「料理上手」です。
イギリス東インド会社は、航海における調理担当に海南人を登用していたという話を聞いたことがあるんです。
まあ、これは俗説かもしれませんが、信じたくもなります。だって、マナドのごはんがとても美味しいから。

残念ながら、わたしは海南の食文化がどういうものかを知らないのですが、
それでも、マナドで出会う華人由来の料理たちはどれも魅力的です。

一番好きなのは、粥。

ブブル・マナド Manado_North Sulawesi 2025

ブブル・マナド/Bubur Manadoは、かぼちゃの溶けた黄色いスープが優しくて美味しい粥。
さらっとしていて、メインは米ではなく、野菜なのではないかという気がします。
かぼちゃの他、トウモロコシ、そして、青菜もたっぷり入っていて、朝ごはんにぴったりです。

それから、ビアポン/Biapong。

ビアポン Manado_North Sulawesi 2025

ジャワだとバピア/Bakpiaと呼ばれる、いわゆる「肉まん」「あんまん」。マナドだとビアポンと呼ばれます。
肉は豚肉、餡は豆沙。ふわふわふかふかの蒸し立てのを、これまた朝ごはんに。

ビアポン Manado_North Sulawesi 2025

ビアポン Manado_North Sulawesi 2025

夜でも賑わう茶店で売られていたのも魅力的でした。

ビアポン Manado_North Sulawesi 2025

朝ビアポンしたお店では、素敵なピア/Piaも売っていました。買って戻って、お茶と一緒に。

ピア Manado_North Sulawesi 2025

ピア Manado_North Sulawesi 2025

ハラハラとほどける皮が美味しいピア。餡はピーナッツのと、豚の油脂のものと。
こういう「甘いんだけどラード」という餡、わたしの生活圏ではなかなか出会えないので嬉しいです。

そして、もちろん、麺もあります。

ミー・チャカラン Manado_North Sulawesi 2025

ブブル・マナドに並ぶマナド名物、ミー・チャカラン/Mie Cakalang。
チャカラン=カツオ。鰹出汁の麺です。
汁麺は(インドネシアどこでもその傾向がありますが)、麺がやわっとしすぎている場合もよくあるのですが、
それでも、このスープは染み入ります。鰹節の国の人だもの。

もちろん、動物性の出汁も。

ミー・バ Manado_North Sulawesi 2025

ミー・バ/Mie Ba。豚麺です。
ニンニクがしっかり効いたスープが素晴らしかったです。野菜もしゃきしゃき。

もちろん、こういうチャイニーズな料理の他にも、美味しいものはもりだくさんなマナド。
でも、このまま続けるのにはちょっともう長くなりすぎましたね。
次は、ひたすら「美味しかった」を羅列していく回にしましょう(と、突然終わる、笑)。
なるべく早く、次回も更新します。

2025/11/02

アチェの食卓②

クママ調理中 Aceh_North Sumatra 2025

ということで、アチェのおかあさんたちと一緒にお料理です。

まずは買い出し。
鶏は丸っと一羽、羽を焼いてもらってから適当にぶつ切りにしてもらいます。
魚はトンコル/Tongkolと呼ばれる、サバの仲間をいくつか。
そして、アチェ名物のクママ/Keumamahと呼ばれる、茹でてから日干ししたトンコルも。

クママ Aceh_North Sumatra 2025

とはいえ、この時に手に入ったクママは、まだそれほど乾いていないもの。
クママというのは、漁師たちが余剰のトンコルやツナなどで作るものらしく、
それはつまり、漁獲量がそれほどではない時期には、あまり出回らないということなのです。
クママはイカン・カユ/Ikan Kayu(イカン=魚、カユ=木)とも呼ばれていて、
せっかくだったら、カユほどしっかり乾いたものを調理してみたかったのですが、残念です。

ビリンビとレモングラスとトーチジンジャー Aceh_North Sumatra 2025

フレッシュなビリンビと一緒に、レモングラスも購入。それからトーチジンジャーも。
この時に買ったのは、写真の上の方にある花ではなくて、右上にある芽の軸の方。
これを、レブン・カラ/Rebung Kalaと呼んでいました。
レブンはタケノコのこと。
カラは、北スマトラを中心にトーチジンジャーをチカラ/Cikalaと呼ぶので、そこからではないかと思います。

余談ですが、トーチジンジャーって、実はインドネシア各地でかなり広く使われている食材だと思います。
これまでスマトラ各地、カリマンタン内陸部、ジャワ、バリ、ロンボク、そしてスラウェシでも出会いました。
インドネシア語ではケチョンブラン/kecombrangと呼びますが、
それとは別に各地で独自の呼称があるのも、食材として地域に浸透しているからこそではないかと。
エキゾチックな香りが魅力で、使用部位は新芽の柔らかい芯の部分や、花、そして果実など。
わたしも大好きです。

ブンブ Aceh_North Sumatra 2025

ブンブ Aceh_North Sumatra 2025

ドライスパイス Aceh_North Sumatra 2025

使ったブンブ(調味料)たちはこんな感じでしょうか。もちろん、アサム・スンティもあります。
それから、パウダースパイスとしてターメリックとチリも。あとは塩かな。
それからもう一つ、ココナッツのブンブがあるのですが、それは後述します。

さて、どれからにしようかな。

まずはクママからにしましょう。

ブンブ Aceh_North Sumatra 2025

使用するブンブは、シャロット、ニンニク、緑の小さいチリと、赤い長いチリ、アサム・スンティ、コリアンダーシード、トマト。
これらを全部ブレンダーにかけてペーストにします。

油で、薄切りにしたシャロットを炒めて香りを出したところに、このペーストにしたブンブとカレーリーフを加え、
炒め合わせて火を通します。

クママ調理中 Aceh_North Sumatra 2025

全体にしっかり火が通ったら、丸くて小さい茄子を入れます。
これは、テロン・ピピ/Terong Pipit、もしくはタコカッ/Takokakと呼ばれる野菜で、
グリーンピースより少し大きめの、緑の実です。プチッと弾ける感じが美味しいです。

そして、ソースがほどよく煮詰まったあたりで、ほぐして水ですすいだクママを投入。

クママ調理中 Aceh_North Sumatra 2025

クママ調理中 Aceh_North Sumatra 2025

これをさらに煮詰めたら出来上がり。

クママ Aceh_North Sumatra 2025

インドネシアでは、広く各地で、海魚の調理には酸味を合わせる傾向が見られます。
このクママの場合は、トマトとアサム・スンティ。
青魚の旨みに酸味のソース、美味しくないわけないのです。ごはん泥棒。

つぎに、お魚をもう一品。

フレッシュなトンコルでスープです。

トンコル Aceh_North Sumatra 2025

この、魚の下処理がかなり特徴的でした。
まず、鱗はないのですが、銀の表皮があると生臭みが出るからと、その部分をこそげてしまいます。
そして、エラから顎、頬にかけての部分から内臓までを、ごそっと抜き取ります。
が、なぜかその時に、目は残すのです。技術的に難しいのでは、と思うのですが。

トンコル Aceh_North Sumatra 2025

独特なビジュアル。ちょっと怖い、笑。

それを、食べやすい大きさに切っていきます。

トンコル Aceh_North Sumatra 2025

さて、ブンブの用意。

ブンブ Aceh_North Sumatra 2025

シャロットとニンニクに、緑の小さいチリと、赤くて長いチリ、それからアサム・スンティでペーストにします。

魚の方は、まず、ざっと塩をまぶしてライムの果汁を絞っておきます。海魚には酸味の法則、ここでも発動。

トンコル調理中 Aceh_North Sumatra 2025

フレッシュのビリンビも薄く切って加えます。

トンコル調理中 Aceh_North Sumatra 2025

加熱する前ですが、ライムとビリンビの酸ですでに表面が白っぽくなっているのがわかります。
そこに、ペーストにしたブンブとターメリックパウダーを加え、適量の水を注いで煮ていきます。

トンコル調理中 Aceh_North Sumatra 2025

あとはぐつぐつと煮込んでいくだけ。酸っぱい魚のスープのできあがり。
目が合うけど。

トンコルのスープ Aceh_North Sumatra 2025

器によそっても、やっぱり目玉がちょっと気になるけど。味はいいのです、当然ながら!

フレッシュなビリンビは、果物らしい透明感のある酸味なのですが、
塩漬けにしながら日干ししたアサム・スンティになると、酸味に深みが出ます。
緑茶とほうじ茶、みたいなイメージです(わかりにくい?)。
南東スラウェシのブトン島にはパレンデ/Parendeと呼ばれる酸っぱい魚のスープがあり、
それは、タイの仲間など白身の魚にフレッシュなビリンビを合わせて作ります。
一方で、このトンコルなど、風味が強い青魚にはアサム・スンティなどアーシーで深みのある酸味が合うのです。
以前記事にしたバンガイ諸島の食卓でも、青魚にはタマリンドを合わせていました。
酸味の使い分けです。

では、続いて。チキンにいきましょう。

これは単純にアヤム・ブンブ・アチェ/Ayam Bumbu Aceh(アチェ風チキン)と言われたのですが、
使うブンブからして、確かにこれぞ「アチェ料理」という感じかもしれません。

まず、ペーストにするブンブですが、
トンコルのスープと同じ材料に(アサム・スンティは少なめに)、コリアンダーシードとライム果汁を少し足し、
そこに、クラパ・ゴンセン/Kelapa Gongsengという、ココナッツのブンブも加えます。

クラパ・ゴンセン Aceh_North Sumatra 2025

削ったココナッツの果肉部分をカラカラになるまで乾煎りし、それを石臼などで油が出てくるまで擦り潰したものです。
聞くと、乾煎りの段階でコリアンダーシードを混ぜる場合もあるらしく、
ココナッツの香ばしさと、爽やかなコリアンダーシードの香り、豊かな油脂の味わいが一体となって、
それはもう、魔法のペーストみたいに美味しいのです。

これはアチェ特有のブンブ。ココナッツミルクでは出せない香ばしさが魅力です。うっとり。

アヤム調理中 Aceh_North Sumatra 2025

ということで調理開始。
少量の油に、シャロットとドライスパイス(シナモン、八角、カルダモン)を加えて熱します。
インドネシアのカルダモンは、インドなどのグリーンカルダモンと異なり、丸っこくて白っぽい色をしています。
香りは、グリーンカルダモンほど強くはないかな。

香りが立ってきたら、ぶつ切りにしたチキンと、クラパ・ゴンセンと一緒にペーストにしたブンブ、適量の水を加え、
そこに、叩いて風味が出やすくしたレモングラス、カレーリーフ、パンダンリーフ、
刻んで塩しておいたトーチジンジャーの茎(中の柔らかい部分だけ)を足して煮込んでいきます。

アヤム調理中 Aceh_North Sumatra 2025

途中で、おかあさんが「なんかもうちょっと赤みが欲しいわよね」と、チリパウダーを加えました。
辛味が欲しいから、ではなく、色味が欲しいから、の唐辛子使い。

アヤム調理中 Aceh_North Sumatra 2025

とはいえ、ペーストのブンブの中にもたくさんチリは入っていますが、料理はそれほど辛味を感じません。
わたしの舌が辛味に慣れてしまったが故に、知覚が鈍っているという可能性もなくはないですが、
おそらくはココナッツも含めた油分と合わさることで、辛味の刺激がだいぶ抑えられているのではないかと。

そして、チキンがほどよく煮えた頃合いで、小さなジャガイモたちをころころっと足し、柔らかくなったら出来上がり。

アヤム・ブンブ・アチェ Aceh_North Sumatra 2025

スパイスの香りがあり、ハーブの香りもあり、ココナッツのコクと、その奥の方にある酸味。
動物性の旨みとバランスが取れる強さもあり、かつくどくならない。
なんて複雑で贅沢なおいしさなのだろうと感動します。

さてもう一品。
チキンを買う時に、半分にするか丸ごと一羽にするか迷って、結局一羽を買ったのですが、
その時に「じゃあ半分はアヤム・ゴレンにしよう」と思いついたのでした。

市場の一角に、ブンブのペーストを売っているおかあさんがいて、頼むとブレンドもしてくれます。

ブンブ屋さん Aceh_North Sumatra 2025

フレッシュのガランガル、ターメリック、ニンニク、シャロットのペーストを合わせてくれたのですが、
このおかあさんのアヤム・ゴレン用のブレンドが、もう天才的に最高でした。

アヤム・ゴレン Aceh_North Sumatra 2025

アチェに限らず、アヤム・ゴレンは、揚げる前にまずは下味をつけるために煮込みます。
一口大に切ったチキンに、ブレンドしてもらったブンブとカレーリーフ、ターメリックリーフを合わせ、
適量水を加えて煮込んでおきます。

市場などでペースト状にされているブンブは、加工しやすいように塩を加えられている場合が多いです。
なので、こういう形で使う時の塩加減は、そのへん注意が必要です。塩辛くなりすぎないように。

基本のブンブは、ある意味とてもインドネシアらしいブレンドなのですが、
そこにカレーリーフの香りが加わると、一気にアチェらしくなります。
ターメリックリーフは西スマトラでもよく使われますが、これもまたとてもいい香りがするハーブなのです。

アヤム・ゴレン Aceh_North Sumatra 2025

このくらい、水気が無くなるまで。
ブンブの繊維質や葉っぱなどが残っていますが、これをこのまま油であげることで、
例えば唐揚げなど、粉をつかった「衣」とはまた違う、サクッと軽い「衣」を纏うことになります。

アヤム・ゴレン Aceh_North Sumatra 2025

じゅわーーーー。
アヤム・ゴレンに「ジューシー」という概念はあまりないように思います。
それよりは、しっかりカリッとカラッとなるまで揚げます。
周りに残っていた繊維質たちも美味しい衣になって、出来上がり。

アヤム・ゴレン Aceh_North Sumatra 2025

なんなら、このカリカリになってる繊維質の部分だけで白ごはん食べられる感じ。

アチェごはん Aceh_North Sumatra 2025

お野菜も炒めてもらって、豪華なお昼ご飯になりました。

パッと見は、他の地域と似たような、茶色いインドネシアごはんに見えると思います。
けれど、一口食べるとわかるんです。
スパイスの香りやココナッツのコクを感じつつ、抜けのある軽やかさがある、アチェならではの味わい。
ちょっとクセになる、これらの味のせいで去り難いような、そんな素晴らしいアチェの旅でした。

クママ Aceh_North Sumatra 2025

アチェの食卓が、2025年最初の記事になってしまいましたが(スローですみません、汗)、
実は今年は、北スラウェシのマナドにも行っていたのでした。

タイミングは前後しますが、
スパイスフルなスマトラの料理から一転、フレッシュハーブがふんだんのマナドのごはんを次回から。